武漢肺炎: デマ考

深く息を吸って10秒...というデマについて、最初耳にしたときに、こんなデマに騙されるバカはいないと思っていたのですが、実際は深刻なようです。

1.  本当に馬鹿がいた。

2.  デマに仕込まれた別の罠

 

2.について詳細を調査しようとしたのですが、

デマを広めた人は削除(証拠隠滅)を図ったようですし、デマの真犯人を手繰るのは面倒そうなのでデマ追跡サイトを利用しました。

 

新型コロナウイルスに関する不確かな情報の追跡

https://eltes-solution.jp/202004-08/

4月10日(金)

類似の投稿を含めて、700件以上の拡散を確認しました。
愛知県警広報課が、誤情報を発信したことをきっかけに拡散が広まったと考えられます。 「台湾の専門家」、「東京都内の看護師」という情報源の異なる様々な不確かな情報を確認しました。

(250件以上拡散のあった投稿)
息を深く吸って10秒止めて咳出たり息切れする人はコロナの疑いあるらしいあと15分おきに水分とって喉の菌を胃袋に流して胃酸で菌を殺すのも効果的との事俺は15分おきに酒飲んでたら鼻血出てきた?今日は酒抜こまぁそういうこっちゃ!

twitterhttps://twitter.com/bucky_555/statuses/1248530960099893249

(350件以上拡散のあった投稿)
台湾の専門家は、毎朝、自身でチェックできる簡単な診療を提示しています。 深く息を吸って、10秒我慢する。 咳が出たり息切れる等すごく不便なことがなければ、肺が繊維症状になってない即ち、感染されてないということです。(新型コロナで悪化すると、肺胞の組織が繊維化して硬くなっていくようです

twitterhttps://twitter.com/konayuki573/statuses/1248562501869957120
4月11日(土)
800件以上の拡散を確認しました。
「台湾の専門家」からの情報であるという投稿が半数を占めていますが...
4月12日(日)
100件以上の拡散を確認しました。
「台湾の専門家」からの情報であるという投稿が半数を占めていますが...
4月13日(月)
50件以上の拡散を確認しました。
前日に引き続き、「台湾の専門家」からの情報が最も拡散を確認できました。
 
何故台湾なのかということです。実は同時期(4/9-)、中国のネットユーザーが台湾人を装い、テドロス氏に対する人種差別攻撃について謝っているように見せていたことが露見しています。
このデマに台湾を貶める目的があったと考えるのは、考え過ぎでしょうか?
 

武漢肺炎: 消毒について

SFでは気軽に核爆弾を使用しますが、現実にも医療器具などは放射線やガスで滅菌をします。また俗に煮るなり焼くなりといいますが、圧力釜や180℃ぐらいに熱したり、実験室ではガスバーナーも使われます。

手(人体)の消毒には、人体への安全性が第一ですので、薬品でも穏やかなものしか使用できません。人体に無害であらゆる病原体に効く万能の消毒薬はないので、人体に害の少ない薬品を病原体に合わせて使い分けるしかありません。

よくある消毒液に中には、細菌をターゲットとするものが多いです。これは細菌による感染が従来大問題だったからです。武漢肺炎はウィルスが原因ですから、ウィルスを対象とするものが必要です。コロナウィルスはノロウィルスと種類が異なります。何でもいいから消毒は短絡的すぎます。

 

また、除菌はウィルスと無関係です。

 

 

武漢肺炎: 日常生活でのマスクの使い方

日常生活おけるマスクの効果をプロの現場との使われ方と比較してみましょう。

 

ゾーニングについて

感染管理の専門家がいるわけではないので、自分で考えるしかないです。

自宅はグリーンだとしましょう。

1.  玄関を出たらそこから外は全てレッドゾーンと見做す。

2. 公共交通機関、スーパー、オフィスだけがレッドゾーンであると考える。

 

1. はプロの現場と同様完全な対策が取れます。気を抜かなければOK

玄関でマスクを装着します。マスクの種類に応じたフィットテストを行って、ドアを開けてレッドゾーンに入ります。

玄関前で手指衛生をしてからマスクを取り外します。マスクは外側が汚染されているので触れずに汚染ごみ入れに静かに入れます。ドアは見知らぬ他人が触れたかもしれないので消毒し、再び手指衛生を済ませてからドアを開けて入ります。

 

自室の玄関前に、汚染されたマスクを投棄する汚物入れと、手指衛生とドアノブ消毒を行えるものを盗まれないようにしておく必要があのます。

 

(最近のリフォームの流行りで玄関内に手洗い場を設ける事例が増えているそうです。こういう住いであればもっと手軽に感染防止ができます。)

 

 

 2. は高難易度です。

グリーンゾーンとレッドゾーンがはっきりと分けられていない場所がある、脱着手順の定まっていない人が多数いる場合になります。

着脱場所が恐らく確保できません。特に外す場所が決まっていない場合、汚染されたマスクは恐らくビニール袋等に入れて携帯することになるのと、脱着前後の手指衛生のため消毒液も携帯することになります。

あなたが、グリーンゾーンと見做している場所に、汚染されたマスクを着用した他人がいる可能性があります。その場合、警戒して再びマスクをするか、見なかったことにするか決める必要があります。

 

番外

レッドゾーンでの食事

感染管理の専門家がいない場所での食事、在宅勤務ができない職場での社員食堂はレッドゾーンです。マスク禁止の職場でない場合、そこにマスクを付けた人が現れて、その場で外す可能性は高いと考えられます。

 

感染防止のPoint

Point 1. グリーンゾーンを出る直前に未使用のマスクをします。

Point 2. グリーンゾーンに汚染されたマスクを持ち込まないように、外で外します。

Point 3. マスクを外す前後手指衛生が必要です。

 

武漢肺炎: マスク本来の使い方

不安な状況で安心のためにマスクをつける参考に、解り易い事例の説明をします。

医療関係者のマスクの使用方法: グリーンゾーンとレッドゾーンがはっきりと分けられていて、脱着手順の定まっている場合。(マスク以外の防護具の説明は省きます。)

グリーンゾーンに着衣場があるのでここでマスクを装着します。マスクの種類に応じたフィットテストを行って、相互確認をしてからレッドゾーンに入ります。

脱衣場で手指衛生をしてからマスクを取り外します。マスクは外側が汚染されているので触れずに汚染ごみ入れに静かに入れます。再び手指衛生を済ませてからグリーンゾーンに戻ります。

 

教科書的には、ミスのないように2人1組で相互に確認し合うことになっています。ここまでしても、プロでも、感染する事故が起こってしまいます。

 

感染防止のPoint

Point 1. グリーンゾーンでは基本マスク禁止です。グリーンゾーンを出る直前に隅で未使用のマスクをします。

Point 2. グリーンゾーンに汚染を持ち込まないように、入る前に汚染されたマスクを外します。

Point 3. マスクを外す前後手指衛生が必要です。